恋の始まりは残像から

  • 超短編 454文字
  • 恋愛
  • 2020年08月06日 00時台

  • 著者: 3: 寄り道
  • ‪ 授業中、隣の席に座っていた女子生徒が、黒板を夢中になってノートに書き写していて、真面目だなあ、と横目で見ながら、僕もノートに書いていると、その女子生徒がペンで、僕の机を叩いてきた。‬
    ‪ 目を向けると、ノートを渡された、小声で「右下を見て」と言われた、視線をずらすと、先生を模した絵が‪描かれてあった。‬
    ‪「何これ?」と小声で訊くと「パラパラ漫画」と答えられ「見てみて」と付け加えられ たため、めくってみた。‬
    ‪内容は至ってシンプル。‬
    先生が歩いていて穴に落ちる。というものだった。
    でも、絵のクオリティーが高く、思わず「すげ〜」と声を出してしまい、先生から「うるさいぞ」と叱られ、持っていたチョークを突き出し「この問題を解いてみろ」と言われた。
    授業の内容が頭に入っていなかった僕は「分かりません」と俯くと「なら授業に集中しなさい!」と怒鳴られた。
    席に座ると、女子生徒はノートの端に『ごめんね』と書いたのを見せてきたため『いいよ。全然。面白かった』と僕もノートの端に書いた。

    それが今の彼女とのファーストコンタクト。

    【投稿者: 3: 寄り道】

    あとがき

    最近の悩みは、妄想が枯渇しているということ。
    アイデアは出るけど、よくあるパターン (この話もそう) で、書いている途中で “つまらない” と感じてしまい、消してしまいます。
    妄想好きなのに、思いつく妄想は、既存の妄想。。。

    Tweet・・・ツイッターに「読みました。」をする。