満月が満ちる満ちる酩酊した夜に月を拾った。以来、月は僕の座敷に居座っている。月を拾ったその夜は良い上司からの誘いであり、良い上司なのでしこたま飲んで、その結果、朝方に月の彼女の「おはよう」という笑顔を見た。 しかしながら彼女は月なので欠けてゆく。月は細く痩せていったが、僕たちは仲直りを出来ない。そうして月は、彼女は居なくなった。新月の夜だった。
あとがき
春は眠たいです。
コメント一覧
確かに月というものは、神秘的であり魅惑的で、私たちに満足と喪失を与えてくれる存在なんですよね。私も今眠たくてなんか感想にもならぬことを書いています。
一緒にいたから細っていったのか、それとも・・・なんて考えてしまいました。