麦茶をもう一杯

  • 超短編 379文字
  • 同タイトル
  • 2018年09月01日 06時台

  • 著者: 1: 鉄工所
  • 時代は20世紀

    色とり取りなネオンが彩めく不夜城

    バブル期と呼ばれる時代があった

    今で言うダブルワークで

    深夜仕事明けのボーイがパブに立ち寄る。


    グランドピアノに基地の街 摩天楼の夜景が映える

    AM 3:98

    空きそうなロックグラスに

    ビデオディスク薔薇の画面が

    琥珀色のそれ

    ロックアイスに拡散する

    消したばかり…

    また一本

    ソブラニーの煙草に火を付ける


    「カラン♪」

    マスターが…も一つ

    バカラグラスをそっと置く

    「あちらのお客様からです」


    真紅のドレスと白いスーツ

    若様だ… お得意様

    さっきのグラスの麦茶を

    胃に流しこみ

    バカラのグラスをあげて

    深々と会釈した


    若様、俺のグラスまで目を配る

    出来る男には

    真紅のルージュがお似合いだ


    マスターに

    今日のお連れさん何時もに増して…妖艶

    と…伝えて戴いた


    +++

    おっ… ロックったって brandy じゃ
    無いんだぜ

    そう
    酒はもう卒業したんだ

    俺…

    +++


    真夜中の晩酌は…麦茶?

    鉄工所

    【投稿者: 1: 鉄工所】

    あとがき

    ご無沙汰しています
    今年の夏は暑さで創作能力が 「0 」でした。
    そのせいかリメイク頼りで恐縮なのですが、
    昭和テイストでお茶を濁します…

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    コメント一覧 

    1. 1.

      20: なかまくら

      若様はとっかえひっかえ、なんですかねぇ~。もてる男はズルいですな~
      こちらも麦茶にしておきます^^!


    2. 2.

      1: 鉄工所

      いや… あの… その…
      フィクションです!

      と… 麦茶にしましょうね^^;