トイレは近いし、しわはよったし、歩きも遅くなったし、
スタイルは悪くなったし、歳も歳だし、もう恋は終わりだなと
たぬ子は思う。
女は灰になるまで恋ができるといった人がいるというが、人によるのかな。
周りにいる同世代の女友だちを思い浮かべてみる。
青田さんは美人でそつがない人だけど、もう男には興味なさそうだし、
緑川さんは私趣味悪いのよ~なんて言いいつつも、だれだれさんとライン友だちになったとか言って
浮かれている。
白井さんは忙しくて、へこたれていた時、
同僚に優しい言葉かけられて、どっと緊張が解けて感動したとか言ってた。
決めた!これからは愛で行こう。
恋する時期は私には終わったけど、愛なら無限大だ。
隣人愛や、人類愛、だれかれ愛したって問題なしだ。
あの人もこの人も愛している。
いろんな動物をかわいいと思うように、もう愛はどこにでも、
とたぬ子は思うのであった。