サンタが与えたもの ~ Last season ~ 第五夜

  • 超短編 530文字
  • シリーズ
  • 2019年12月29日 08時台

  • 著者: 3: 寄り道
  •  今は住んでいない家の住所と、使用不可であろう亡くなる前まで使用していたスマホの番号、それとでたらめな名前を書いて、ルームキーを受け取った。
    久々の睡魔に顔が綻び、3年ぶりに眠りにつき、翌日の昼過ぎまで寝てしまった。
     そして、寝る前に1つだけ思いついたことがあった。
     そうだ!手紙を書こう。
     目覚めるとすぐにホテルを出てコンビニに向かい、便箋と封筒とペンを買った。
     そして、コンビニのイートインで、手紙を綴った。
     内容は

    【拝啓 枡野愛様
    お元気にしていますでしょうか?
    でもまあ、栗栖聖也さんが亡くなり元気でないことは分かっています。
    そしてここからが本題なのですが、もしまだ栗栖聖也さんのことを好きでいるのなら、本日の20時に1人でここへ来てもらえますでしょうか。
    枡野愛様に栗栖聖也さんに関してお伝えしたいことがございます。
    必ず来ていただけると信じております。】

     そう綴った便箋を茶封筒に入れ『枡野愛様へ』と書き、枡野愛の実家の郵便受けに挟んだ。
     手紙を最初に読んだ親が、怪しんで、枡野に手紙が届いていたことを伝えず、捨てるかもしれない。
     枡野が読んだとしても、来ないかもしれない。
     しかし、栗栖は、待ち合わせ場所の教会で待つしかなかった。
     再び教会に訪れた栗栖は、サンタクロースを呼んだ。

    【投稿者: 3: 寄り道】

    あとがき

    例年通り現実世界では、クリスマスをとうに過ぎ、年越しの用意が始まる中、このストーリーはクリスマスです。
    季節感が全くない話ですが、ご了承ください。
    意見や感想、お待ちしております。

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