目を開く、其れだけで僕の世界に色が灯る。
手を伸ばす、其れだけで僕の世界と繋がる。
声をあげる、其れだけで僕の世界に響き渡る。
生きること、其れだけが僕の喜び。
何故なら、嘗て僕が閉じ込められていた水槽の中では味わうことが出来なかったのだから。
僕は生きている。そして、皆生きている。
皆やがて死ぬのだけれど、命が尽きることはない。
それだけ分れば、僕は幸せでいられる。
幸せは求めるモノではなくて、訪れるモノなのだから焦る必要はない。
命を真紅に染めるほどの情熱を人生という刹那に捧げるのも、また良し。
命を足枷にかけるほどの絶望を人生の中で嘆き続けるのも、また良し。
例え、命を奪うモノが現れたところで僕らは何も恐れる必要はない。
何故なら、命は繋がっているし繋がっていくのだから。
混乱期に陥り、民衆は本来の光から目を背けることになるかも知れない。
けれど、大丈夫。大丈夫だ。
君は生きている。ならば、大丈夫。
君がもし死んでいるなら、蘇生させるのが墓荒しである僕の役目だ。
忌み子と罵られても、悪魔で僕は大丈夫。
本当の天使と悪魔が働き出す頃、世界は混乱から解放される。
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