今は住んでいない家の住所と、使用不可であろう亡くなる前まで使用していたスマホの番号、それとでたらめな名前を書いて、ルームキーを受け取った。
久々の睡魔に顔が綻び、3年ぶりに眠りにつき、翌日の昼過ぎまで寝てしまった。
そして、寝る前に1つだけ思いついたことがあった。
そうだ!手紙を書こう。
目覚めるとすぐにホテルを出てコンビニに向かい、便箋と封筒とペンを買った。
そして、コンビニのイートインで、手紙を綴った。
内容は
【拝啓 枡野愛様
お元気にしていますでしょうか?
でもまあ、栗栖聖也さんが亡くなり元気でないことは分かっています。
そしてここからが本題なのですが、もしまだ栗栖聖也さんのことを好きでいるのなら、本日の20時に1人でここへ来てもらえますでしょうか。
枡野愛様に栗栖聖也さんに関してお伝えしたいことがございます。
必ず来ていただけると信じております。】
そう綴った便箋を茶封筒に入れ『枡野愛様へ』と書き、枡野愛の実家の郵便受けに挟んだ。
手紙を最初に読んだ親が、怪しんで、枡野に手紙が届いていたことを伝えず、捨てるかもしれない。
枡野が読んだとしても、来ないかもしれない。
しかし、栗栖は、待ち合わせ場所の教会で待つしかなかった。
再び教会に訪れた栗栖は、サンタクロースを呼んだ。
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