新春の喧騒

  • 超短編 340文字
  • 祭り

  • 著者: 1: 鉄工所
  • 初春の詣での客で賑わう

    帝釈天

    何やら懐かしい声が聞こえて来る。

    「渋谷 赤坂 六本木 ちゃらちゃら流れる みっつの涙がお茶の水」

    巣鴨に通いつめる、ちょいと御年配が好きそうな発声でもあるかね。


    「今日はよっ お兄さん初春初夢初売りだいっっ

    そこにあるのが貴女の好きな世界さぁさぁ〜〜
    寄ってらっしゃい見てらっしゃい
    昨日はスーパーたって月が綺麗だねって
    ねぇ、簪にトッピングがちょいと別嬪な娘さん」

    「老いが次郎」
    チョイと鍬形の茶瓶でお茶入れて差し上げなさい」
    「別嬪さんに」

    「さてさて
    昔の口説き文句はさて置いて 」

    「バシッ!」

    「ハイ これ見て頂戴!THE 小さな指輪!!」

    「遠い遠い宇宙の果てからやって来たのであります。」

    さぁさぁ … 手に取って …… ご覧になって〜〜 」

    #

    僕はテレビと
    煩いのは嫌いだから
    早々と家路に行く頃

    【投稿者: 1: 鉄工所】

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    コメント一覧 

    1. 1.

      でんでろmk2

      私のように、逆パーフェクトを狙えば、心も爽やか。


    2. 2.

      けにお21

      初詣はとても賑やかですよね。

      作品は賑やかに、+して威勢も良いですね。

      さて、予想。

      むっ、逃げ切り狙い作ですかー

      しかし、「夢初売りだいっっ」「簪にトッピングがちょいと別嬪な娘さん」などの個性的な表現からして・・・この作品の作者を鉄工所さんと予想します!


    3. 3.

      ヒヒヒ

      砂犬ですこんばんは。
      THE 小さな指輪で笑いました。こいつ、勢いで買わせようとしているな……!
      予想は、そうですね、表現から見て鉄工所さんですね。


    4. 4.

      なかまくら

      スズメノテツパウです。
      >「老いが次郎」ってなんでしょう??
      さておき賑やかな祭りの雰囲気が勢いよく伝わってくる感じで、楽しいです。実際には、おっちゃんがひとり、喋っているだけなのに、不思議ですね。

      作者さんですか?? 鉄工所さんですよね。偽装だったら感服つかまつるのですよ。


    5. 5.

      茶屋

      「実況の飴質戸です」

      「解説の蛾熱徒です」

      「それではガーネットさん解説のほうお願いします。鉄工所さんの感想が多いようですが」

      「…………そうですね」

      「すでに二回鉄工所さんの名前を出していますからね。実際どうなのでしょう」

      「すごい鉄工所さんぽいです、じゃあ夜を歩くは誰なんだ!!」

      「ここで切れないでください」

      「ま、まずは感想です。二行で鉄工所さんだと思いました。帝釈天の語感素晴らしい。クワガタとお茶で茶屋さんに対するケアもバッチリ(謎)ですね。小さな指輪を買わせる商人の手腕が小気味よいですね。新春のサワガシイ様子を感じました」

      「ここいらで予想が破たんしていますが、皆様最後までお付き合いのほどよろしくお願いします。次の予想でお会いしましょう」


    6. 6.

      鉄工所

      お疲れ様です。
      では、ネタバラシを…
      世代的に分かる人は解るのですが、イメージは「寅さん」です。
      >老いが次郎は
      オイ!ガジロウ です(寅の舎弟)

      皆さんの事前予想コメント有難う御座いました!