かつて
家の側を流れる川で捕った魚を、焚火の周りに並べて焼く。植物で葺いた屋根の下、家族みんなで火を囲みながら、明日の狩りの話や、昔話に花を咲かせている。
いま
電子レンジで温めたコンビニ弁当を、テーブルにおいて蓋を取る。ディスプレイの上を流れていくたくさんのつぶやきを眺めながら、スマホで友達にメールを送る。
いつか
助手席のカバンから固形食糧を取り出して、賞味期限も見ずに封を切る。ながら運転をとがめる人はもういない。旧式の車が無人の都市を進んでいく。
どれだけ時代が変わっても、人は食べることをやめられない。いつか滅んでしまうまで、きっと、きっと。
コメント一覧
昔の食事は団欒で食べるものだったのでしょうね。
今、コンビ二弁当食べながら、スマホいじっている人多そうですねー
味気ない食事ですよね。ただ腹を満たすためだけのような。
未来は、固形食糧になってるのかあ。もっと味気なーい。
ただ僕もカロリーメイトにはまっていた時期がありますよー
食べていることは変わらなくても、食べるとは、周りを含めて食べること、そんな気がしました。
けにおさん>時代が変わるにつれ、食事の形も変わっていきますよね。将来、食事の価値がもっと減っていくのか、それとも新しい形が出てくるのか……。
カロリーメイトがマイブームです。栄養的にはどうなの、とは思いつつ(苦笑
なかまくらさん>そこなんです。たぶん、みんなでワイワイと食べる食事は、一人で食べる食事とは何か別のものなんだろうな、と漠然と思っていて。
感想ありがとうございます。
この先は、スマートウォッチから定量点滴になり、飲みと言う行為だけになるかも知れません。
僕にとっては昭和の定食屋さんの料理を作る音がご馳走です(微笑
昔の貴族は、腹がいっぱいになると、無理矢理吐いて、また、食べ続けたそうです。
いつか、口からのカロリー摂取に意味がなくなったとしても、遊びとして食物摂取という行為は残りそうです。
鉄工所さん>食事もどんどん簡易化が進むかもしれないですね。いずれ腕に張るシートだけになったりして。
あぁ、いいですね、料理をする音も味わいです。
でんでろさん>貴族の行動、今の価値観からすると割とあれですが、当時は自然な行為だったのかもしれませんね。
おっしゃる通り、味を楽しむ食物や料理店は残りそうです。高級な娯楽になったりして(笑
感想ありがとうございます。