鉱山内部を探索していると、隊員が牢屋にいたのが見えた。
慎太郎「おい、大丈夫か!?」
隊員「…藤咲か…?」
慎太郎「待ってろ、鍵を捜してそこから出してやるからな。」
これも愛梨の仕業だな。
よく見ると、その隊員は腕が封じ込められており、身動きが取れない状態となっている。
俺はその場を離れ、鍵を捜した。
ボタン式の扉を開けると、多数のモールデッドがぞろぞろと現れた。
慎太郎(…たく、手間のかかる奴等だ…!)
俺は武器を構え、撃ち抜いた。
全て倒し終えると、奥にクランクがあるのが見えた。
もう一つは、歯車。
何かの部品だろうかと手に取ってみると、側に機械があった。
俺はこれにクランクと歯車を嵌め込み、作動させた。
慎太郎「これでいいだろう。」
クランクを回すと、何かが降りてきた。
ガラクタが入った箱だ。
すると…。
『グギヤアァァアッ!!』
奥から何かが迫ってくる。
さっきのモールデッドより遥かにでかい、太った敵だ。
慎太郎「こいつは一体何だ!?」
本部『わかりません、新型のようです。十分注意してください!』
これも愛梨が作り出したのだろう。
やむを得ず俺はそいつを撃ち抜く。
が…。
『警告:高再生能力のため、攻撃無効。』
本部『この白い新型は異常な再生力を持つようです。普通の銃弾では殺せません…!』
どうやら攻撃は効かなかったようだ。
何度撃っても、その傷はすぐに消えていった。
慎太郎「…ならどうすればいい…!?」
本部『再生を阻止するラムロッド弾があればいいのですが、今は撤退してください。』
ラムロッド弾か…。
今はそんな優れた弾は持っていない。
俺はその場から離れた。
すかさず牢屋の鍵を見つけ、俺は隊員の所へ向かった。
慎太郎「もう大丈夫だぞ。」
隊員「これが奴の狙いだ…。俺はエサだ…。あんたは罠に掛かった…!」
慎太郎「…何…?」
隊員の様子が変だった。
罠だと?
プシュウゥ…
牢屋の中からガスが吹き出してきた。
これは…E型特異菌だ…!
慎太郎「!?…くそっ…!」
隊員「俺のマスクの…フィルターを使え…!早く!」
慎太郎「それじゃお前が…!」
隊員「いや、いいんだ…。どうせ助からない…。」
もう、諦めかけていた。
愛梨『そいつの言う通り!よーく見てなよ!?』
すると、愛梨の高らかな笑い声がし、耳障りな物音が聞こえた。
上を見ると、隊員の頭の上にあった刃が回り出した。
慎太郎「愛梨!やめろ!!」
隊員「うあぁ…!ぐわあぁぁぁぁぁあッ!!」
隊員は無惨にうなじから切られた。
大量の血を撒き散らし、更には首が取れてしまった。
慎太郎「…すまない…。」
俺は大量のマスクについていたフィルターを外し、自分のマスクにつけた。
マスク越しの隊員は、まるで魚のような目でこちらを見つめていた。
これが、愛梨の罠か…。
~続く~
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