バースデイビデオ

  • 超短編 812文字
  • シリーズ

  • 著者: リオン
  • ピーー…

     私は、先程手にしたバースデイビデオを見てみた。


     愛梨『へへ~…、あいぼー、あんたマジさ、ラッキーな奴だよ。』

     愛梨『いやマジ、あんたが羨ましい。』

     愛梨『…え?信じないの?』

     愛梨『嘘じゃないって!絶対楽しいから!』

     愛梨『これは、あたしが一週間かけて作ったんだよ。で、やっと完成したの!あんたのためにね!』

     愛梨『ちょっと何?やめてよ。そんな顔しないで。』

     愛梨『絶ッ対面白いから、楽しんでってねー!』

    バタンッ!

     誰かを招待したのかしら…?


     愛梨『このゲームはね、「辛くて苦しい死に方をしたくなかったらここから脱出しないとゲーム」っていうの!まあ名前はまだ仮だけどさ!』

     愛梨『ルールは簡単!蝋燭に火を着けてケーキに挿すだけ!』

     愛梨『いい?ちゃんと笑いなよ?あんたのパーティーだからさ!』


     『イカレ野郎!』


     『勘弁しなさいよ…!もう…、汚いなぁ…!』


     そこから風船やら何やら…、様々な物が映り込み、様々な被害が受けられた。

     そして…。

    ガチャンッ!

     『…!?何よこれ…!何する気!?どうなってるの!?やめて…!やめて!やめてえぇ!!きゃあぁぁぁあッ!!』

     『えぐっ…!何するのよ…!!』

     この声からして、女性だ。

     もしかすると、脩司に殴られたあの屋敷で見たビデオのカメラを担当していた、如月って人かもしれない。

     聞き覚えのある声だった。

     その人の腕に、傷で「LOSER」と書かれていた。

     敗者…って事…?


     しばらくすると、不気味な音楽が流れ始めた。

     『落ち着いて…。落ち着いて…。』


    ドーーーンッ!

     『きゃあぁッ!』


    ボワアァッ!

     『…!?うぐぅ!うあぁ!!』

     『もう!何よ!やめて!!くそ!お願いやめて!ああもう!!誰か助けて!!!きゃあぁぁぁあッ!!!!』



     愛梨『お?お?おぉ?あははは!』


     愛梨『ハッピーバースデー!』


     映像はここで終わった。

     衝撃的だった。

     愛梨が言っていたパーティーとは、これの事なのか。

     許せない。

     こんなのパーティーとは言えない。

     私は、愛梨に嫌味を感じた。

    【投稿者: リオン】

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    コメント一覧 

    1. 1.

      なかまくら

      全然ハッピーじゃないww
      サッディ-バースデイ的な^^;


    2. 2.

      リオン

      なかまくらさん》
      コメントありがとうございます♪
      愛梨にとって、死の世界は幸せみたいな感じですね。サイコパス感が高まってますw