翔「とりあえず、生存者を助けつつゾンビを駆除しないと…だね。」
舞依「ええ。行くわよ!」
啓太から拳銃をもらい、ゾンビ退治へと向かう翔と舞依。
バンッ!バンッ!
町中に銃声が鳴り響く。
溢れかえるゾンビの中を撃ち込み進む翔と舞依。
地獄に立ち向かおうと必死だった。
翔「そこを退いて!通行の邪魔だよ!」
ゾンビ「ヴガアァ!」
舞依「翔!奴らは頭が弱いわ!集中的に狙いましょ!」
翔「了解!」
お互いに助け合いながら、突き進んでいく。
啓太「久玲亜、準備はいいか?一度行ったら後戻りはできない。」
久玲亜「大丈夫だよ。」
啓太「よし、行くぞ!」
こちらは啓太と久玲亜。
彼らも、ゾンビ退治に向かう。
バンッ!バンッ!
ゾンビ「ヴガアァ!」
久玲亜「沢山いる…!二人だけでいけるの!?」
啓太「全員じゃなくていい。ある程度倒して進むぞ!」
久玲亜「了解!」
久玲亜(…さあゾンビさん達、来なさい…!)
久玲亜は臆病からやる気へ変わった。
彼氏である啓太を死なせたくないと思い込んでいた。
『キャー!』
こちらは翔と舞依。
向こうから悲鳴が聞こえた。
舞依「翔、悲鳴が…!」
翔「…!行こう!」
二人は悲鳴がした方へ走り出す。
「嫌…!誰か助けて…!」
そこにいたのは、女子高生だった。
スポーツウェアを着ている。
ゾンビ「ヴガアァ!」
「嫌ぁ!!」
彼女の前に現れたゾンビが、彼女を目掛けて飛び掛かってきた。
バンッ!
ゾンビ「ヴガアァ!?」
バンッ!バンッ!
ゾンビ「ヴガアァ…」
バタッ…
後ろから撃たれ、ゾンビは倒れた。
翔「大丈夫ですか!?」
「はい…、ありがとうございます…ん?」
そこにいたのは、翔だった。
そして、女子高生は何かに気付く。
翔「…!もしかして…、千織!?」
千織「兄貴…?何でここに…!?」
翔「そういう千織こそ!」
そう、彼女は原谷 千織(はらや ちおり)。翔の妹だ。
翔も、妹がここにいた事に目を丸くさせた。
舞依「どうしたの…って、千織ちゃん!?」
千織「舞依姉まで!」
舞依も駆け寄り、千織は彼女の姿に気が付く。
ちなみに、舞依と千織は従姉妹関係だ。
翔「とにかくここは危険だ。千織は避難所へ行って!」
千織「え、兄貴は…。」
翔「いいから早く!」
千織「う…、うん…。」
翔は顔を険しくさせ、千織を避難所へと向かわせた。
啓太「くそ!キリがねえ!」
久玲亜「どうなったらこうなるのよ…!」
一方、啓太と久玲亜は、ゾンビと戦っている最中だった。
ゾンビ「ヴガアァ!」
啓太「…!」
ゾンビ「ヴヴゥ″…!」
久玲亜「どうしよう…、囲まれちゃったよ!」
複数のゾンビが、啓太と久玲亜を取り囲んだ。
啓太「しゃあねえ、全員ぶちのめすぞ!」
ここで死ぬ訳にいかない。
そう思い込んでいた。
翔「皆さん逃げて!ここは僕らに任せてください!」
舞依「翔!上!!」
翔「…!?」
翔が生存者を避難させている途中で、頭上から何か落ちてきた。
ドッシャアァァァアッ!!
翔「うわ…!」
翔「何が起きたの!?」
舞依「電柱が倒れてきたのよ。あと少し遅かったら下敷きにされてたわね…。」
翔「そっか…、ありがとう、舞依…。」
近くにあった電柱が横真っ二つに分かれ、そこから電柱が倒れてきた。
一歩間違えると、必ず死ぬ。
翔「どこもかしこもゾンビだらけ…!」
舞依「もう撃って出るしかないわ。行くわよ!」
バンッ!バンッ!
翔「とりゃあぁぁあッ!!」
ドゴッ!
ゾンビ「ヴガアァ!」
ブォンッ!
舞依「…!」
ガシッ
ドゴォ!
バンッ!バンッ!バンッ!
ゾンビ「ヴガアァ!」
翔・舞依「うおぉぉぉおッ!!」
銃声と、ゾンビを殴り倒す音が鳴り響く。
翔達は第一に、生き延びる事も考えている。
啓太「よし、片付いたか。」
こちらは啓太と久玲亜。
ゾンビの襲撃から生き延びれた。
久玲亜「啓太、弾が…。」
啓太「くそ、囲まれてなかったら、温存してたのに…。」
啓太は拳銃も使いつつ蹴り攻撃もしたが、拳銃の弾がなくなると心細いと思っていた。
久玲亜「それより、早く行きましょ!別の場所が危ないから…!」
啓太「ああ。そうだな。」
プルルル…
舞依「…!くーちゃんから電話が…。」
舞依の携帯から、着信音が鳴った。
久玲亜からだ。
舞依「もしもし?」
久玲亜(電話)『あ、まいまい?今ってどこにいるの?』
舞依「駐車場に向かう所。そこにもゾンビがいないか調べてくるから。」
久玲亜(電話)『おっけ、わかった!』
久玲亜(電話)『あたしら今学校に向かってる所。そこで一旦落ち合お!』
舞依「わかったわ。駐車場を調べたらそっちに向かうわ。」
舞依がそういうと、電話を切った。
翔「何て言ってた?」
舞依「学校に向かってるって。駐車場を調べ終わったら、私達も向かいましょ。」
二人は駐車場に行ってみる事にした。
駐車場の方が、危険にさらしているという事を知らずに…。
翔「とりあえず、駐車場に来てみた訳だけど…。」
舞依「やけに静かだったわね。」
翔「静かすぎて、逆に不安だよ…。あんなにゾンビがいたのにここにはいないなんて…。」
確かに、ゾンビが一人もいない。
駐車場には、何台かの車が置いてあった。
中には、炎上している車もある。
舞依「それじゃあ、学校に行って、くーちゃん達と…。」
ドッゴオォーーーンッ!!
翔・舞依「!?」
二人が学校へ向かおうとした途端、駐車場の壁が爆発した。
カラカラカラ…
翔「何…!?今の爆発…!」
そのうえ、壁は爆発によって粉々に砕かれた。
そして、何者かが来る…。
翔「…!啓太!」
舞依「なんだ。啓太だったのね…。敵襲かと思ったわ。」
壁の向こうにいたのは、啓太だった。
しかし、壁をどうやって爆破させたのか?
啓太は爆弾らしき危険物は一つも持ってない。
翔「…!そうだ啓太、久玲亜は?」
啓太「…。」
翔「…啓太…?」
啓太「…。」
翔が何を質問しても、啓太は答えなかった。
何か様子がおかしいと思いきや…。
カチャッ
翔・舞依「…!?」
突然、啓太は二人に銃口を向けた。
翔「啓太!?」
舞依「どういう事…!?それにその武器はどこから…!?」
啓太「…。」
啓太が装備している武器は、壊れかけたボロボロのアサルトライフルだった。
しかし…。
ダダダダ…!
翔「舞依、避けて!」
舞依「きゃあぁ!」
ライフルはボロボロなのに、何故か正常に撃てている。
啓太が改造したとも思えない。
翔「くそ、やらなきゃやられる!」
舞依「翔…、やる気…?」
翔「啓太があんな状態なんだ。殺して静ませるしかない!」
舞依「…!そんな…!」
啓太があの状態ならば、もう殺すしかないと考え込んでいた翔。
罪悪感はあるが、翔が考えた事だ。
翔「啓太、覚悟はできてるよね?」
啓太「…。」
翔「行くよ!!」
ここから、翔・舞依と啓太の戦いが始まる…!
コメント一覧
>久玲亜(…さあゾンビさん達、来なさい…!)
のキャラが新しいですねww
やっぱり囲まれるよなぁ・・・。啓太・・・まさか、ゾンビ化・・・? それとも、黒幕の登場か・・・
ボス戦って感じですね。