「今日はとても星が綺麗だね」
不意にあなたはそう呟いた。
「ええ、そうね」
私は素っ気なく答えた。
都会のビルの屋上、景色は電飾の海で、本当に星のようで。
「この色に染まったら、どんな感じなのかな」
「きっと、綺麗な雨が降るわ。
あなたも見たでしょう?」
「あぁ、見たよ。とても綺麗だった。
もう一度、見れたらなぁ」
あなたは悲しく呟く。
「私は嫌よ。もうあんなもの見たくないわ」
だって、辛いじゃない。
この海に染まってくあなたを見る景色なんて。
コメント一覧
初めまして
お盆の時期で下界にお越しになられたとも
残されたひとは悲しいので
「この色」に染まらいことを切念いたします。
あくる世は
晴れた日の 空色 に召されろと喜ばしい限りです。
電飾の海と言うのは、クリスマスなどにあるイルミネーションかな。
都会のビルの屋上から見るビルの灯りはさながらイルミネーションに見えるでしょうね。
イルミネーションに染まると、綺麗な雨が降る、あなたも見たでしょう・・・
あたしはもういやよ、あんなもの見たくないわ、イルミネーションに染まるあなたなんて
イルミネーションとは都会のキラキラでしょうか、そして都会に染まりゆくあなたを見たくない。
さて、この男女は田舎から一緒に都会に出てきたのかな。
都会にかぶれてた男性、その表面は洗練されそう。女性はそんな男性に嫌悪しているのかな。
男性の良さが消えそうだったのかも?
最後、このまま良さが消えて、都会っ子ぶる(表面だけ洗練された)男性を見たくないと、女性は言ったところで終わる。
などと、勝手な解釈をしました。
また、そのように解釈すると、分からないのは「綺麗な雨」でした。
「綺麗な雨」とは、いったい何を指しているのでしょうか?気になりました。
解釈そのものが間違っているのかも知れません。
環境が人を変えますよね。
離れて行ってしまう二人なのかなあ。二人で困難を越えられるといいですね。
けにおさんに同じく、綺麗な雨をどう解釈するかで、解釈が変わってくるなあと思いました。
彼女は、綺麗なと皮肉ったのかな?
「あなた」がこの海に染まっても「私」は染まっていけない
一緒にはなれないってことなのかな、って解釈しました。
どうしてそうなんだろう、臆病なのか、何か理由があるのか、と
気になりました。