初めて来たその場所は
何だかとても大人の香りがした。
そこを歩く女性達は、綺麗なレースの服や流行りの洋服を着こなしている。
彼女達が纏うその香りに、私はずっと憧れていた。
白粉の香りと、口紅。あと、
それとは別に少し甘ったるくて、
むせ返る不思議な香り。
お母様はまだ早いと言ってたけれど
ちょっとくらい、いいわよね。
隣の組の百合ちゃんは、
もう流行りの日傘を
買ってもらっていたんですもの。
私だって花柄のワンピースを着て、
お洒落な帽子を被って、
もっと言えば隣の席の素敵な彼と
お出かけしたいわ。
私は悪戯に微笑んで、
赤い香りを纏わせる。
少し背伸びした、私の恋心。
コメント一覧
赤い香りってのは香水のことだったのですね。
オシャレには無関心で、程遠い僕ですが、女性であれば、興味が湧くものかな?
さて、本作、初めて来た場所ってのが何処なのか、気になりました。そこの影響でオシャレに目覚め、憧れた訳ですよね。
そうそう、日傘も淑女のたしなみかも。かざして歩いていると、不思議とおしとやかに見える。その実、じゃじゃ馬かも知らないのに。
僕から見た化粧とは、少しでも綺麗に見せたいとの乙女心。そこがいじらしくて好きです。
これから先、華やかに、艶やかに、人生を謳歌して下さいな〜
好きな子が出来ると、雰囲気が変わるって言いますよねぇ。
でも、どこか危うげな場所に迷い込みそうな不安感があります。
なかまくらさん、コメントありがとうございます!
確かに、なにかに夢中になっている女の子はふわふわしていて危なっかしいところがありますよね。
でも、そんな女の子は守ってあげたくなるかも…?なんて、過剰ですかね。読んでくださり、ありがとうございます!
けにお21さん、コメントありがとうございます!
そうなんです!少し、赤い香りだと分かりづらいかも…?と思ってあとがきに書いちゃいました💦
女の子の香水は色々な種類がありますから、自分が気に入る香りを探すのはとても楽しいものですよ。
場所に着目して下さったのはとても嬉しいです!私の中では少し長くなるストーリーやら何やらがあるのですが、そこは是非けにお21さんの世界で楽しんで頂けると幸いです。
読んで下さり、ありがとうございます!