ビューッッッ
ガタガタタ
吹雪く雪
揺れる木の窓
達磨ストーブの
石炭が赤々と揺れる
冬の教室
ストーブの上に
真鍮の大きな盥を乗せて
水を張って
瓶の牛乳を温める
牛乳当番の役割だ
お弁当を食べ終わった頃
空いた牛乳瓶を集めて
養護学級の横を通って
給食室へ下げに行く
ある娘が、牛乳嫌と見えて
なかなか飲めずにいた
当時は、与えられた物を残すと
贅沢だと、厳しく摂関された
飲めないの…?
…
う
うん…
長い前髪で顔が隠れる
瓶かたずけるから…
頂戴っ
…
で
…も…
貸しなっ!
「ゴクゴクゴク」
腰に手を当てる、正しいポーズ
…
ぁ…!!!
あーーーあーーぁっ!!!!!
教室じゅうに響き渡る奇声
間接 Kiss だぁぁぁゅっーーーーーー!!
白い頬を
桃色の染めて
うつむいた娘…
「違うヤイ!!」
捨て台詞を教室に吐き
急いで
瓶を便入れに入れて…
給食室へ急ぐ
先程の教室の奇声を特殊学級
生徒が真似をする
「るせーんだよ#!!」
身障者が嫌いになった…
教室に戻ると
まだ騒ぐ奴がいる
…ドカバキ☆
静かになった。
後の、学級会で干された…
其れからか…
当番が来る前に
空いた瓶とすり替える
わいだっきゃ牛乳が好きだ…と
二桁の歳になる頃
気を引きたいのか
良くスカートめ○りをやった。
ターゲットは、その娘…か {ゴメンなさい}
ヤーイっ白だーぁー
ある日
木造校舎の木の階段で
登る…すれ違い越しに
フワッと
ヤーイっ白…!
あ…
水色の縞模様
…
チョットびっくり
そして
仁王立ちして
その娘が叫んだ
なんで…何時も…いじめるのおぅ
あ…
八重歯があったんだ…
この年代の発育さは
著しく異なる
例外でない、男には
恋愛表現の能力なんか無かった…
…
…ゴメン…なさい…っ…
いつの間に
階段の踊り場のその上に彼女はいた…
階段を後ずさりしたのは僕か
彼女が駆け登ったか…?
思い出せない想いでだ
其れから…
代わりに牛乳飲むのは辞めてしまい
泣きそうに飲む彼女が愛おしかった…
初恋はこれなのか…
風音がこだまして
黄色い閃光
ロータリーの除雪車が
胸の高鳴りを
かき消した。
春には転校…
雪解けの頃
淡くも融けて流れて…想いでに
あの娘も転校生だっけ?
今でも
心地よく胸が痛む
玲子…娘の名か@鉄工所
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